俳句・短歌 四季 2022.01.06 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第87回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 紫の躑躅つつじ満開一斉に 皆微笑みなほほえんで歓迎してる 存在を創造保全完成の 愛の摂理の美しさ哉 様々な緑と緑茂る葉が 夢見るものと変えて萌えてる
小説 『大阪弁で読む『変身』[注目連載ピックアップ]』 【第2回】 作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰 【カフカの名作を大阪弁で!?】「グレゴール!まだ家におったんかいな。 どないしてん?」名前を呼ばれて答える自分の声にギョッ!? それに列車に追いついたところで社長の大目玉は避けられん。なんせ使用人が五時の列車に合わせて待っとってグレゴールの遅刻をとうにチクっとるわけやから。こいつは社長のお気に入りやった、性根も頭もないくせに。それか、病気や言うたらどないか? いやいやこれほどカッコ悪うて怪しい言いわけもなかろう、グレゴールは五年勤める間病気になったためしがない。社長が健康保険組合の医者を連れて来て、両親をグータラ息子のこ…
小説 『大阪弁で読む『変身』[注目連載ピックアップ]』 【第5回】 作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰 【大阪弁で「変身」】ほんまにどないしてん? 部屋に立てこもって返事いうたらハイかイイエだけ、ご両親にはいらん心配をおかけして―と責め立てられ しかしそれは差し当たり杞憂というもんや。グレゴールはまだここにおるし家族を見捨てる気なんぞさらさらない。グレゴールは今げんにじゅうたんの上におるわけで、グレゴールのおかれた状況を分かっておれば本気で支配人を中にお通しせえとは誰も言うまい。こんなささいな非礼は後からどないとでも言いわけできそうなもんやし、これですぐさまグレゴールがクビになるってもんでもない。グレゴールからしたら、泣くわ諭すわで邪魔…