俳句・短歌 四季 2022.01.06 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第87回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 紫の躑躅つつじ満開一斉に 皆微笑みなほほえんで歓迎してる 存在を創造保全完成の 愛の摂理の美しさ哉 様々な緑と緑茂る葉が 夢見るものと変えて萌えてる
小説 『愛され未亡人の、湯けむり恋物語』 【新連載】 月川 みのり “ある条件”さえのめば、月給32万円のハロワ求人…娘に見せると震える声で「月に1度は必ず帰ってこれるんだよね?」と… 洗濯物を取り込みながら、栗原よし子はため息をついた。3月の風はまだ冷たい。ベランダから見える団地の桜は、まだ固い蕾のままだ。3年前、夫の正志が膵臓がんで逝ったあの春も、こんな風が吹いていた気がする。あれから季節は3度巡り、よし子は48歳になった。白髪が増えた。目尻の皺も深くなった。鏡を見るたびに、自分が老けていくのが分かる。それでも構わなかった。見てくれを気にする相手など、もういないのだから。テ…
小説 『愛され未亡人の、湯けむり恋物語』 【第6回】 月川 みのり 2度目のキスは、あの夜よりも深かった…体の隅々まで優しく触れられて、声が漏れてしまった。体中に電流が走るような感覚がして… 【前回記事を読む】目を閉じると、柔らかくて温かいキス…膝が折れそうになった私を彼が支えてくれて「ずっと、こうしたかった」と囁かれ…あの夕暮れのキスから3日が経っていた。よし子は藤堂さんの顔をまともに見られなくなっていた。声が聞こえるだけで胸がどきどきし、足音が近づくと反射的に背を向けてしまう。同じ廊下にいるだけで唇が熱くなるようで、まるで自分の体が自分のものではないようだった。(あの人は後悔して…