俳句・短歌 四季 2021.12.23 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第85回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 繁茂樹はんもじゆに桃源郷の思いする 楽園都市の無錫の市街 一雨ひとあめの湿った土に浮かぶ草 木きの葉も萌えてシャッキリと立つ 沿道の足下あしもとに咲く芝桜 人生照らす藤色の花
小説 『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男』 【番外編 第2回】 武 きき 妻に2週間も触っていない。太ももを触りたいし、キスをしたい。少しはいいかな、と寝ている彼女のスカートを上げて… 【前回の記事を読む】妻にほったらかしにされて、まるでひとりぼっちになったみたいだ…。僕は今、3番…いや、4番目……?丈哉さんのベストを作るのに約一か月かかった。二人分だったら二か月かかる。来月に間に合わせたい!どうすればいいのか分からなくて必死で編んでいる……。丈哉さんに迷惑かけながら……。あまり話しかけない丈哉さん。悪いなと思いながらも編み続けた。朝食、パンとコーヒーだけで「ごちそう様」えっ!…
小説 『時、見遙かして』 【第6回】 中村 亮太 寺の門前の石段の隅で蹲るように座る少女。脇には松葉杖が置かれていて気になったが…… 【前回の記事を読む】【旧中舞鶴線跡】二つの地図を手に失われた鉄路をたどる旅。舞鶴に根付く土地の記憶、「今」と「かつて」が重なって見えてくる。「測量図」には気になる表記がある。北吸トンネル付近の南側の小山に「忠魂碑」の文字がぽつんとあるのだ。この碑は今も存在するのだろうか。線路跡はトンネルを抜けた先を西に湾曲して延びていたが、一旦、遊歩道を逸れ、南の山麓沿いの隘路を行ってみることにした。忠魂碑へ至…