医療におけるデジタルマーケティング
最近は経営セミナーなどでも、デジタルマーケティングやE-ストラテジーといったICTを活用した戦略論が注目されています。
インターネットやスマートフォンの普及、電子カルテの導入、遠隔診療、SNSの普及, ビッグデータ解析、AIの導入など、大きなイノベーションの波が医療界にも押し寄せています。テクノロジーの進歩でこれまでの価値観が陳腐化し、医療もこの流れをいかにキャッチアップできるかということで大きな差異が生まれつつあります。
これは、これまでわれわれが汗をかいて改善してきたオペレーションの効率化を一挙に解決してくれるシステムとなる可能性があり、スマートヘルスケアと呼ばれます。具体的にはIoT、遠隔診療プラットホーム、ブレスレット型ウェアラブルデバイス(メタボウォッチ)、iPhoneリサーチキット、IoTトイレ、IoT体温計、スマート体重計、デジタル聴診器などです。
家電メーカーも医療機器と家電の一体化を目指しており、「医電」と呼ばれています。
最近は喘息の吸入器にもIoTが採用され、吸入回数や吸入場所まで記録されアプリで管理できます。「スマート・インヘイラー(賢い吸入器)」と呼ばれています。高齢者のモニターとしての「安心ひつじα」(http://www.nji.co.jp/safety/PDF/pamphlet.pdf)ではベッド上の体動、離床のみならず睡眠の状態までモニターできます。
シンガポールに拠点を置くHealint社ではビッグデータ分析に基づく「片頭痛」改善アプリ「Migraine Buddy」を提供しています。(※日本では「頭痛ろぐ」という名称でリリース)。このアプリは、スマートデバイスを使って記録を行い、患者に片頭痛が起きた状況に関するデータを世界規模で集めます。このデータの分析により患者が抱える片頭痛の原因の特定と、新薬開発への活用を試みています。