エッセイ 芸術 2021.02.17 「今を大切に 君の人生だよ」より「須永博士」 今を大切に 君の人生だよ 【第4回】 青山 珪香 あらたな書芸術を模索しつづける書家からのメッセージ こんな時代だからこそ、ぬくもりのある言葉を―― 時代がどんなに進んでも、心に届くのは人のあたたかみ。 わかる。感じる。励まされる。 70年近い書人生のなかで、「だれもが読めて心に響く書のものを」との思いから、 多くを自作の文で制作してきた書家による作品集。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 授かった命に感謝し 明るい未来を信じて 頑張ってほしい 苦しみも楽しみに 変わる時がキッとくる (須永博士)
小説 『眠れる森の復讐鬼』 【新連載】 春山 大樹 赤信号無視の乗用車が、トラックに衝突し大破した。シートベルトをしていなかった重症の若者が搬送された、その病院の医師は… けたたましいサイレンの音が鳴り響いている。そしてその音は嫌な気持ちになる程どんどん大きくなってきて、すぐそこまでやってきたと思ったら突然聞こえなくなった。ERの自動ドアが開いて救急車から下ろしたストレッチャーを白いヘルメットと青いコートを身に着けた二人の救急隊員が中に運び入れた。ストレッチャーの上で、頸椎カラーを装着され、オレンジ色のクッションで頭部をバックボードに固定された若い男が苦しそうに冷…
エッセイ 『ALS―天国への寄り道―[人気連載ピックアップ]』 【第8回】 島崎 二郎 「医師として、もう、責任が取れない段階に入っているということです」―妻の命がかかっている。あがく私に先生は… 「ALSの場合、TDP-43のタンパク質量とかで、推定されるのでしょうか?」「それは、増えているということは分かっているんです。しかし、病気を快復させるために増えているのか、病状を悪化させるものなのか、それさえ分かっていません。もう、その辺でよろしいですか?」「病気の原因が分からない。結局はそこに戻ってしまうということですか?」私は堂々巡りをして、肝心な京子の延命期間を数字として聞き出せないでい…