エッセイ 芸術 2021.02.24 「今を大切に 君の人生だよ」より「ブルータス」 今を大切に 君の人生だよ 【第5回】 青山 珪香 あらたな書芸術を模索しつづける書家からのメッセージ こんな時代だからこそ、ぬくもりのある言葉を―― 時代がどんなに進んでも、心に届くのは人のあたたかみ。 わかる。感じる。励まされる。 70年近い書人生のなかで、「だれもが読めて心に響く書のものを」との思いから、 多くを自作の文で制作してきた書家による作品集。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 輪かくが黒く出る メタリック書道液で 書いています (ブルータス)
小説 『13.Feb チョコレーション』 【第5回】 齊藤 俊彦 トイレから出てきた彼に続いて出てきた彼女。私は二人が目配せしたほんの一瞬を見逃さなかった。彼にしてはトイレが長かったような… 【前回の記事を読む】大きな瞳と艶やかな長い黒髪にやや豊満なボディ。自分にはないものを明らかに感じてしまい…智子はピザを注視した。チーズとメニューにあるがナチュラルチーズでないのは明らかで、原材料は乳製品ではないと思った。智子はソーセージを口にしたが、子供の時に食べていたものとは味や食感が違うと気づいた。粗挽きとメニューにあるのに肉質は均一で獣脂感は全くない。本物の豚肉ではないのだろう。みんなは着…
小説 『29歳、右折の週』 【第17回】 言田 みさこ 少女が書いた手紙を破り捨て、代わりに私が書き直した手紙を投函した。彼を踏みにじる言葉を消して… 【前回の記事を読む】30歳の男が18歳の少女へ宛てた手紙。8枚にもおよぶその手紙には彼女への下心が見え透いており、さらに文末には…「ねえ、どう思う?」読み終わっても、あさみがうんともすんとも言わないので、少女が聞いた。あさみはガサガサと便せんを元の封筒に戻し、そっけなく少女に返した。「恋文だわ。キザな恋文。越前さんはあなたのことが好きみたい。それであなたは越前さんのことをどう思うの?」「いやよ、…