『おいおい、それは虫が良過ぎるというものだ。そんなうまい話なんか、そこいらに……?  いや、いや……あ、ある。あるぞ、あるぞ。おい、一つあるぞ。何しろ母親は絶世の美女。娘は母親似で、子供ばなれした美しい女の子だ。おまけに娘は二歳くらいのはず。おい、エドワード。ところでこの話、うまくいったら俺のことも少しは考えてくれないか。いま、商売は一進一退なんだ。将来の俺の夢は、店をフィレンツェで一番立派な画廊にすることだ。お前が応援してくれれば鬼に金棒。そのときはぜひいろいろ助けてくれよ』

『そうか、そんなに良い話があるのか? どんな子だ? 写真は持っていないのか?』

『エドワード、まあそんなに焦るな。この案は絶対に良いぞ。しかし相手がすんなりと手放すかどうかだな? まあ、ここはひとつ俺に任せてくれ。おれたちはやはり永遠に親友だな!』

エリザベスさん、そんなきつい顔をして。恨まないで下さいな。私も自分の店を守ろうと必死だったんだ」

「でも……」