アッキーとひまりは、アッキーママと知り合いだと分かったが、それでもまだまだ不信感はある。何だろうこの人は、患者なのか、診察を待っていると言っている。

すると、田畑さんは、「はい、これ、三百円」と、アッキーの手を取り握らせると、販売機で好きな飲みものを買ってくればいいよと、また目を細めて二人を見ながら言うのだった。

「そんな、もらえません」

「あげるんじゃないよ、後でアッキーママに返してもらうから、少しの時間だけ貸すだけだから安心してよ」そう言うとバーコードの頭を搔いていた。

「アッキーママとは知り合いより、友達って言った方がいいかな? とてもお世話になっているんだ。デイケアも一緒だよ」「デイケア?」

聞きなれない言葉にアッキーは、思わず呂律が回らない。「デイケア、ですか?」ひまりは大きな目をクルクルさせていた。チンプンカンプンで理解できないでいる。とにかく何か飲み物を買ってらっしゃいと田畑さんに強く促されて、二人はお茶を買いに行ったのだった。