「うつ」は認知症の危険因子となるという報告も

うつ病は、脳内のノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質が正常に働かなくなって、病気の状態を引き起こすと考えられています。

また、身体の不調が「うつ」のきっかけとなっている場合もありますので、内臓系統とか運動機能の検査も必要です。特に、高齢者の場合、自分で身体の不調を訴えることができない場合もあり、周りの人が気づいて対応することも大切です。

高齢者の場合、複数の診療科から治療目的に多種類の薬物が投与されている場合があるので、注意が必要です。ビタミンB12や甲状腺機能などの検査は、認知症が疑われる患者さんには施行すべきです。

「うつ」は認知症の危険因子となるという報告もあります。治療には、家族をはじめ身近な人たちの「うつ」に対する正しい理解と協力が非常に大切です。