認知症と紛らわしい病気がある
認知症や認知症様症状を来す疾患は多く、その病態はきわめて多彩です。意識障害、せん妄、睡眠薬・抗不安薬などの薬剤、身体疾患、加齢性変化、廃用性変化などが挙げられます。
その中で、認知症と区別すべき病態のいくつかを次に挙げていきます。
◎うつ病性仮性認知症とは?
高齢者のうつ病(高齢者うつ)では、認知症のような症状がみられることがあり(うつ病性仮性認知症)、認知症との区別が必要です。
「うつ」は「心の風邪」と呼ばれるほど多い病気です。うつ病の程度は様々ですが、中には風邪のように、容易に治るものではないのもあり、患者さんを悩ませることがあります。
重症の場合、自分は価値のない人間、何もできないダメ人間、生きていても仕方ない人間としか見ることができなくなり、そんな状態が自殺につながります。