息あへぐ険しき坂のいくところ やぶの笹鳴きわれをはげます
*笹鳴き うぐいすの冬籠りの鳴き方。
媼らが干し柿などを吊るしゐる 十戸あまりの集落(むら)を過ぎゆく
*媼(おうな) 老女。
はるばると峠のほそ道敷石を 踏みて歩めり足裏いたいたし
“忘れえぬ旅をまたひとつ三十一文字に封印す”
――日本の面白さに旅装を解く暇もない
最果ての無人駅から、南の島の潮の香りまで、まだ見ぬ土地に想いは募る。
尽きせぬ思いが豊かな旅情を誘う、味わい深き歌の数々を連載にてお届けします。
息あへぐ険しき坂のいくところ やぶの笹鳴きわれをはげます
*笹鳴き うぐいすの冬籠りの鳴き方。
媼らが干し柿などを吊るしゐる 十戸あまりの集落(むら)を過ぎゆく
*媼(おうな) 老女。
はるばると峠のほそ道敷石を 踏みて歩めり足裏いたいたし