俳句・短歌 短歌 自由律 2020.11.21 句集「愛のままで咲く」より三句 愛のままで咲く 【第17回】 馬場 美那子 “こぼれる愛 からめた指の すき間から” 十七音に込められた、愛と感謝の川柳句集 母へ、恋しい君へ、愛犬へ、かけがえのない日常へ。やさしく、時に激しい愛の詩。 5章からなる川柳句集を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 シクラメン君の心の機微を読む ささやけば君がほほえむ十三夜 君を待つ桜吹雪を浴びて待つ
小説 『再愛なる聖槍[ミステリーの日ピックアップ]』 【新連載】 由野 寿和 クリスマスイヴ、5年前に別れた妻子と遊園地。娘にプレゼントを用意したが、冷め切った元妻から業務連絡のような電話が来て… かつてイエス・キリストは反逆者とされ、ゴルゴダの丘で磔はりつけにされた。その話には続きがある。公開処刑の直後、一人の処刑人が十字架にかけられた男が死んだか確かめるため、自らの持っていた槍で罪人の脇腹を刺した。その際イエス・キリストの血液が目に入り、処刑人の視力は回復したのだという。その槍は『聖(せい)槍(そう)』と呼ばれ、神の血に触れた聖(せい)遺物(いぶつ)として大きく讃えられた。奇跡の逸話(…
小説 『紅の脈絡』 【第5回】 水無月 慧子 切り開いている「道路」という名の地獄道の完成予想図を見て土俵に上がる直前のように目を輝かせ… 千鶴が口を開いた。「何人殺めたのかは知らないけれど、それ以外に道がなかったんでしょう? あなたの生真面目で愛妻家なところから考えると、そう思えるわ」虎太郎の目に涙が浮かんだ。ゆきも涙を流していた。「千鶴。僕が思うに虎太郎くんは正当防衛だ」「やっぱり!」ゆきが虎太郎の大きな手に、自分の痩せた手をのせた。「何があったのか、想像はつくわ。ゆきさんは美人だもの。虎太郎さんは、ゆきさんを暴漢から守るため、…