俳句・短歌 短歌 自由律 2021.06.05 句集「愛のままで咲く」より二句 愛のままで咲く 【最終回】 馬場 美那子 “こぼれる愛 からめた指の すき間から” 十七音に込められた、愛と感謝の川柳句集 母へ、恋しい君へ、愛犬へ、かけがえのない日常へ。やさしく、時に激しい愛の詩。 5章からなる川柳句集を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 打ち寄せる波のごとくに抱いだかれる もう一度人を愛そう春隣
小説 『愛され未亡人の、湯けむり恋物語』 【新連載】 月川 みのり “ある条件”さえのめば、月給32万円のハロワ求人…娘に見せると震える声で「月に1度は必ず帰ってこれるんだよね?」と… 洗濯物を取り込みながら、栗原よし子はため息をついた。3月の風はまだ冷たい。ベランダから見える団地の桜は、まだ固い蕾のままだ。3年前、夫の正志が膵臓がんで逝ったあの春も、こんな風が吹いていた気がする。あれから季節は3度巡り、よし子は48歳になった。白髪が増えた。目尻の皺も深くなった。鏡を見るたびに、自分が老けていくのが分かる。それでも構わなかった。見てくれを気にする相手など、もういないのだから。テ…
小説 『僕が奪ったきみの時間は』 【第16回】 小西 一誠 家を張り込んででも、遥香に会いたい。今日を逃したら当分チャンスはない。だが彼女の親にバレたなら少なくとも、通報・警察沙汰になるだろう… 【前回の記事を読む】子供の頃からずっとある古いホテルに初めて入った…「代金は前払いね」。支払いを済ませると、店員にルームキーを手渡され……今日東京を出発したときには、この地で宿泊するつもりなど微塵もなかった。だが、せっかく来て、しかも遥香があの家にいることまでわかったのだ。一泊して、遥香に明日もまた会いに行ってみようと思った。このホテルの宿泊費は一泊三千円。最近アルバイトのシフトもあまり入れてい…