3.顧客差別化
顧客差別化はすでに企業では当たり前の考え方になっていますが、今後の医療機関でも顧客(患者)差別化が進んでくると予想します。顧客差別化の手法について2つの分析方法【デシル分析、RFM分析】を紹介します。
デシル分析とは、顧客を10等分して上位何割のお客様によって、どのくらいの売上が占められているのかを測る手法です。優良顧客が自社の売上にどのくらい貢献しているかを見るために利用します。
分析手法は簡単で、顧客リストをその購入金額順に並べ、上位から10等分する。上位の1割を「デシル1」と呼び、以降「デシル10」まで分類するだけです。本分析では、累計で見れば古い顧客が有利に働くことになり、また直近で見れば偶然性の影響を強く受けることが課題です。
RFM分析とは、Recency(直近いつ)、Frequency(頻度)、Monetary(購入金額)の3つの指標で顧客を並べ替え段階的に分け、顧客をグループ化した上で、それぞれのグループの性質を知り、マーケティング施策を講じる手法です(図1)。
「直近いつ」という概念が入っているので、デシル分析のように過去に1度だけ高額商品を購入した顧客と、最近少額だがたくさん購入してくれている顧客が同一グループに入るようなことはなく、明確に分けて分析できます(図2)。
最近では医療機関の予約システムにRFM分析の機能を有しているものがあります(https://www.sonarsoft.co.jp/new_hitcall/m.html)。