俳句・短歌 歴史・地理 歌集 歴史 2020.11.04 歌集「風音」より三首 歌集 風音 【第14回】 松下 正樹 何気ない日常にある幸せを探しに。 優しい風を運ぶ短歌集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 炎天の街路は続く家いへの 差し出す日陰をひろい歩まむ 一つが鳴きいっせいに鳴く あぶら蟬 森をゆるがす声のはげしさ 花薊、棘あるゆゑに摘みかねし 忘れねば そのむらさきを恋ふ
小説 『訳アリな私でも、愛してくれますか』 【第29回】 十束 千鶴 「もうマジで、すげー萎えたよ。」彼氏に左胸がないことを打ち明けた翌日に…溢れ出る涙。期待した私が悪かったんだ… 【前回の記事を読む】「私、実は左側の胸がないの」——この人なら私を受け入れてくれる、そう思い打ち明けたが「は……?」「マジかよ……」「ごめんね、今まで打ち明けられなくて……でも、大輝とそういうことをする前に、伝えておかなきゃって思ったの」大輝の様子を伺う。言葉を選んでいるのが伝わってくる。「……まぁ、じゃあ……今日はやめとく?」「え……」(やめてほしいっていうわけじゃないんだけど……)ただ、理解…
小説 『トオル』 【第7回】 井原 淑子 息子の唇が動いたような気がした。「起きた?起きたの?」そして、手に取っていた中指がピクンと痙攣し…… 【前回の記事を読む】ベッドとベッドの距離が近く、全員裸。——全てが「医療者」目線であり、患者の「意思」や「心地よさ」は無視されていた奈穂子が語り出した。「透先輩は、すごく優しい人で。絵を描いてるだけでいいんだろうか。何か、人のためになることをしなくていいんだろうかって……」「こいつ、何でもできちゃうから、迷うんだよね。何でも、どんな道に行っても、絶対大成するヤツだったのに……」思わず言葉に詰まる…