北海道の地方都市で考えた
最近、北海道の東側のある町を訪れた。この町は歴史ある町なのだが、今は日本の将来を暗示するような場所となっている。ある意味、日本の将来の姿の先行事例の一つと言っても良いだろう。
とにかく町の中心部に空き地が目立ち、活気がない。町は寂れ、活力が失われてしまったように見える。このままなら、町は衰退の一途だろう、日本全体がそうであるように……。レストランの値段に、松竹梅とあるとすれば、梅コース、つまり最下限のコースである。手をこまぬいて、成すすべもなくあれよあれよ、という雰囲気だ。
これが、日本の慣れの果て、と言ってしまえばそれまでだが、果たしてそれで良いのか?という所だろう。長期の下降トレンドとして、松コースと、梅コースでは大きな違いがあると言えよう。この町の衰退の最大原因は、少子化であり、人口減である。
これは今言ってもしかたがない事だが、数十年前、この事の重要性に警鐘を鳴らしていた人達がいた。ここでも、目の前に、正にその現象が可視化されないと、気づかないB組の性(さが)だろう。だが、今からそれを言っても、遅い。
ターニングポイントは、最近顕著になった円安だろう。円安は、輸出企業にとっては追い風になるが、国力の低下と円安は同義語であるという認識が欠け、「楽な道」では競争に勝つ事は出来ない。人口減に対しては、とる施策には、短期と長期の二つがある。
一つは、子供を産む費用を全体として提言する事。大盤振る舞いが出来る事は、コロナ禍の対策で証明されたのだから、実行する事は不可能な事ではない。
外国では、「施策」、つまり予算の配分によって向上した事例がある。人口減は政策担当者が物事を軽視した結果なのだ。政府は、昨年から2024年の今年に掛けて、以前よりは真剣みが出てきたとはいえ、まだまだ総合的な施策と戦略に欠けでいる。
古来、日本には、長年売り物にしてきた、「名所や名物」が多い。その為か、思考を停止し、昔乍らの名物や名所に頼り切り、「楽」に走り過ぎてはいないだろうか? 勿論、昔ながらの名物や名所は、人が集まり、売れている限り、それはそれで良いのだが、「新たな、もう一つ」がないのだ。これは危ういと言わざるを得ない。
一つの所で流行る事を、安易に取り入れて、良しとする風潮は無いだろうか。大事な事は、「人真似はしない」という事だ。その為には、身の回りを眺めて、「考え抜く事」が欠かせない。旧来のものが売れているとするなら、その時こそ、次の一手を「考える」時としたい。今風に言うなら、その一つは「データ」を揃え「分析」する事だ。
試し読み連載は、今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。
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