「あの出張というのはうそだったんだ。あの時『近くに行くんだから顔を出してくればいいのに』と言ったら、生返事をしていたのは図星だったからなのね」
「そう。悪かった」
一度も会ったことがないのに、夫の両親から歓迎されなかった私は、自分の父からも「そんな親の子供と結婚することはない」と結婚を当初反対されていた。母からは「結婚すれば老後を見ることになるので、結婚したいならその覚悟をしなければだめよ」と言われた。
いつかは彼の親の面倒を見ることは仕方がないとぼんやりとは思っていた。そうは思っていても、現実になるとは想像していなかった。そのつもりがあるというだけの話だった。でも、そういえば今まで夫と年を取った時、親をどうするかという話をしたことはなかった。まだ遠い話だと思っていたからだ。
しばらくして「目の手術は一応成功した」と夫からは聞いていた。仕事が忙しかった。でも、それを口実にしてお見舞いにも行かず、術後の経過を夫から聞いていただけだった。手術が済めば、数か月後には二人は長野に帰るものと勝手に思っていた。
夫も義母自身も同じように思っていたようだった。ところが医師から告げられた今後の治療計画は、私たちが考えていたものとは違っていた。
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手術したのに視力が落ちていく義母。たまたま1人で買い物する姿を見かけたところ、自転車に気づかず…主治医に相談すると…
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