【前回記事を読む】お母さんを描いていた子が、その口を赤クレヨンで激しく塗りたくり始めた…その絵に表れた、子どものサインとは。

1. 子どもの描画の発達段階

前図式期の段階(2歳半~4歳半頃)

⑦絵を描く環境の大切さ

クレヨンや色鉛筆、絵の具などを、家の中のすぐ使えるところに置いておくのがベストですが、無理であれば、子どもの声があれば、すぐに出せるようにしておくことがよいでしょう。紙は、画用紙でなくても、白いところが残っているようなチラシの裏でも結構です。最近は、百均に行けば安価な画用紙があります。ハサミなども3歳頃から可能でしょう。

フレーベルは、子どもは大人の未熟な存在として、親の仕事を手伝う働き手という理解が当たり前と思われていた時期に<遊び>を軸にした世界で最初の幼稚園(独:kindergarten;キンダーガルテン)を開園(1840年)しました(1)

私がその幼稚園を訪れた時、園での子ども活動は遊びが中心ですが、遊びに使う玩具は、自分で準備し遊び終わったら自分で片付けます、と園長先生から説明を受けました。

さらに、一坪の土地が年長さんたちに与えられ、そこで種植えから栽培まで子どもたちに任せます(図18)、とも伺いました。自立するということは、こうした早い段階から準備や片付けの習慣化や責任が求められるのだと感じました。

(図18)「園庭にある一坪の土地」

これは、楽しく充実した活動であれば可能でしょう。子どもの配置基準も少なく、子どもも保育者も家庭にいるように落ち着いていました。  

庭は、日本の幼稚園のような運動場ではなく、芝生が基本で、そこにはいろいろな草花や樹木、木の皮をはいで組み合わせて作られた木のジャングルジム(図19)や斜面を利用した手作りの滑り台(図20)、草花を栽培するための道具をかたづける小さな小屋などがあり、本当に子どもの庭と言って過言ではない場所でした。

(図19)「木の皮をはいだ木で作られたジャングルジム」
(図20)「斜面に作られた滑り台とバスケットゴール」