高井良は振り返り、1つ後ろの席に座っていた林佳奈を見た。他の人々の視線も注がれたので彼女は狼狽した。
「私を疑っているんですか? 私が烈斗を殺すなんてありえません! それに今までの話は全部あなたの想像に過ぎないですよね。何か証拠でもあるんですか?」
「ありますよ」
詩が立ち上がった。
「これです」
詩は1枚の紙を彼女に見せた。
「これはあなたが特殊メイクの専門店からもらった領収証です。
1週間前、これを経費で落とすために事務所に提出しましたね。殺人に使用する道具を経費で落とそうなんてあなたのせこさが裏目に出ましたね」
「あなたが烈斗を殺したの!」
理亜が叫んだ。
「ちょっと待ってください。確かに私は烈斗に頼まれて血糊を購入しましたが、何に使うかは聞いていませんでした。それに私がカプセルに青酸カリを入れた証拠があるんですか?
それに本当に烈斗が血糊カプセルを噛んだのなら、あの時口から流れていたものは血液ではなかったんですね? ちゃんと鑑識で調べられたんですか?」
林は冷静に反論した。
次回更新は10月11日(日)、21時の予定です。
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