1週間後の11月7日の夜、関係者全員が再び劇場に集められた。彼らは中央前方の観客席に着席させられた。舞台のすぐ下に天蓋が立っている。最前列には高井良、詩、尾崎、伊藤まで揃っていた。
「どうしてまた俺達を劇場に集めたんだ。それぞれで事情聴取すればいいだろう」
馮が不機嫌そうに言った。
「誠に申し訳ありません。何せ私の部下の高井良君が黒田烈斗君を殺した犯人が分かったので是非皆さんの前で発表したいと言うものですから、私は反対したんですがやむを得ずお集まり頂いた次第です」
「ちょっと! またですか。違います、皆さん、これはこの人が無理矢理……」
高井良が慌てて立ち上がった。
「君は事件の鍵が分かったと言ったじゃないか。それとも何か、あれはハッタリかね」
「いや、ハッタリなんかじゃないですよ」
「それなら堂々と君の推理を披露したまえ。前回の汚名返上のチャンスをやろう」
「分かりました。じゃあ僕の推理をご説明します」
高井良はふくれっ面のまま観客席の方に向かって立った。天蓋は詩の隣に着席し、悠々と足を組んだ。
「烈斗さんを青酸カリで毒殺した犯人は……」
全員が固唾を呑んだ。
「堀井翔さんです」
一同騒然となり、堀井に注目が集まった。
「は? 何の証拠があって僕が犯人だと言うんですか」
蒼褪めた堀井が立ち上がって反論した。