辻が車を運転している。後部座席には木下と手錠を嵌められた山本が座っている。

次の瞬間ドーンという音がして、全員の体が宙に浮いて前方につんのめった。辻は固まっている。

青い顔をした木下がドアを開けて車外に出てからしばらくすると戻ってきた。

「死んでます」

彼がそう報告すると辻は苦渋の表情で唸るように言った。

「俺はここで一課を辞めるわけにはいかない」

次の動画が再生された。

辻と木下が秋山と向かい合って部屋の中で立ち話をしている。

「死体の写真を合成するなんて私にはできません。やはりお断りします」

秋山が泣き出しそうな声で言った。

「今さら何言ってんだ! お前、今まで辻さんにさんざんお世話になってきたことを忘れたのか!」

木下が恫喝した。

「まあいい。秋山、これは極秘捜査の一環だと思ってくれ。万が一これが露見してもお前には絶対に迷惑をかけない。頼む」

天蓋は動画を停止した。辻は冷汗を掻いている。

次回更新は9月26日(土)、21時の予定です。

 

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