(1)超多忙な心臓外科医の例 ―有難うの一言―
テレビの放送で、心臓外科手術の権威者の紹介を見たことがありました。医師は地元の病院はおろか全国の病院を訪ねて困難な手術のために、あるいはその指導のために働いているとのことでした。日程は過密で多忙を極めている様子でした。そしてレポーターが次の質問をしていました。
「先生は地元の病院だけでも十分ご多忙だと思いますが、なぜそれほどまでにして全国を飛び回っておられるのですか」と。
先生はただ一言
「退院の時に患者に“有難うございました”と言われる一言が私の生き甲斐です」と答えていました。
そして、嬉しそうに退院する患者を医師や看護師が並んで笑顔で見送るシーンが映し出されていました。素晴らしいシーンでした。いまだに目に焼き付いています。
“有難うございました”の感謝の言葉がなによりの生き甲斐であることを物語っていました。
私は会社を退職する直前に、その後どうして生きていくのかを見失うほどの挫折感を味わったことがありました。その時、次のように考えてかろうじて立ち直ることが出来ました。
・退職したのちは好きなことをしよう(好きだからこそ続けられる)
・人に喜ばれることをしよう(そのほうが喜びはより大きい)
・一人でも多くの人に喜ばれることをしよう(喜びは更に大きい)
私が退職後に企業の経営支援の仕事を選んだのはまさにこう考えてのことでした。そして90 歳の今まで続けることが出来ているのも、支援先の企業が経営体質の強化に成功され“”有難う〟と言われることが何よりの喜びであるからに他なりません。
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