俳句・短歌 短歌 自由律 2020.10.17 句集「曼珠沙華」より三句 句集 曼珠沙華 【第12回】 中津 篤明 「冬花火 亡び 行くもの 美しく」 儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。 みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。 86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 中世の 兜虫 くる かいともし 人形に 情念 ありや 江戸の火事 妄想が 致死量 となる 十三月
評論 『自然災害と大移住――前代未聞の防災プラン[注目連載ピックアップ]』 【第10回】 児井 正臣 壊滅的な被害が予想される東京直下型地震。関東大震災以降100年近く、都内では震度6弱以上の地震は発生していないが... 【前回の記事を読む】無理に人が住んでしまった?100万都市を形成するための地形的条件を満たしていない広島。洪水はある程度予想ができるので事前避難などを行うことによって少しでも被害を少なくすることはできるが、地震は突然やって来る。またその被害も、建物や設備の崩壊だけでなく、津波や火災など広範に及び、さらに電気・ガス・通信・交通機関などのインフラが長期に使えず、復旧にかなりの日時を要することが予想さ…
小説 『乙女椿の咲くころ[人気連載ピックアップ]』 【第11回】 倉田 裕美 女親には想定外だった息子の行動――親の言いつけをトリプルで反故にしてまでやりたかったこと、それは… 【前回の記事を読む】「お父さん、へたくそー」黄色と黒の野球帽に黄色いバットを握った息子と野球ごっこをすることが子供を得た夫の至福の時長男に関しては、心配させられたこともあった。彼が小学校に上がった頃、子供たちは自宅マンション一階の狭い共同スペースで近所の友達と遊ぶことが日常だった。息子には、親の目の届かないところで危ないことをしないように、身を守るためにいくつかの言いつけをしていた。「管理人室の…