俳句・短歌 短歌 自由律 2021.03.06 句集「曼珠沙華」より三句 句集 曼珠沙華 【第31回】 中津 篤明 「冬花火 亡び 行くもの 美しく」 儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。 みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。 86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 別れゆく 斧に さみだれ 降り続く 稲妻や 遠離の 母の 地に生まれ ひび割れし 八月 母を 砂に積む
エッセイ 『ALSなんか怖くない』 【第31回】 堀内 昌子 筋力が加速的に降下するALS。「今さらリハビリなんて」と思われるかも…それでも、一日に半歩でも筋力退化を遅らせようと必死で… 在宅でのリハビリの先生方も、筋力低下の食い止め、尖足(足の関節が、つま先が伸びた状態で固まり、立ち上がったり歩いたりする際に、踵がつかない)防止の筋力維持その他呼吸器装着のALS患者に対してのリハビリをそれぞれ計画を立て、長いスパンで治療を考えておられましたので、それが継続されることに安心をいたしました。筋力は、加速的に降下の一途を辿るALS患者にとって「今さらリハビリなんて」と思われる方もおら…
小説 『JANOBO 幻想のジパング』 【第2回】 田中 恒行 息子の就職先を伝えるも、周囲の反応は悪い。外国人技能実習制度のイメージが悪いらしく…「もっとまともな仕事を探してこい。」 【前回記事を読む】面接に出てきたのはいきなり団体トップの理事長だったが、「それなら結構。採用を決定する」とあっさりその場採用され…「それにJTCで必要なのは、偏差値の高い学校を出た、若くて素直で元気のある男性なんだ。もっとも世の中の流れで最近は女性も採用するようになったけどね」「JTCって何ですか」「Japanese Traditional Companyの略だよ。いわゆる伝統的な日本企業という…