俳句・短歌 短歌 自由律 2021.03.20 句集「曼珠沙華」より三句 句集 曼珠沙華 【最終回】 中津 篤明 「冬花火 亡び 行くもの 美しく」 儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。 みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。 86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 母消えて 晩夏 火となり 海となる 悲母にして 石積む 石の 命かな 遍歴の 母の 悲しみ 桜魚
小説 『迷いながら揺れ動く女のこころ[人気連載ピックアップ]』 【第4回】 松村 勝正 家政婦になったときから、ご主人を異性として意識したことはなかった。しかし昨晩の出来事で、奥様に対する小さな嫉妬心が芽生え… 【前回の記事を読む】あの時、家政婦は嫉妬していた…? 家に来て20年。夫の入浴介助は彼女の仕事。それを私が気まぐれで奪って…四方八方から飛び交う市場独特の掛け声や買い物客たちの行き交う足音で、二人はしばらく無言でいた。市場の入り口に差し掛かった所で、美代子が「美月さんは毎日大変ね。私、昨日主人の入浴介助をしたでしょう。初めは軽く考えていたのね。でも無理だと悟ったわ。やはり美月さんにお願いします」…
小説 『東京フェイクLove♡』 【新連載】 川田 レイ 「花川流星くんで。今日の午後15時に」望月真由子、57歳。夫とのSEXレスの不満の矛先はイケメンマッサージの店へと向かい…⁉ 望月真由子57歳、首都圏の郊外で家族と生活する平凡な主婦である。地方に住む高齢の父が亡くなり、実家の整理や母の老人ホーム入居の世話をするため、15年勤めたスーパーを辞め、久しぶりの専業主婦生活を送っている。時間が出来たので、真由子は今までやってみたかった事を少しずつ行っていた。全身の医療脱毛、くすみやシミ取りのレーザー治療。レーザー治療の1ヶ月後くらいに、ぶり返しの色素沈着が出てくることもあるの…