俳句・短歌 短歌 自由律 2021.02.27 句集「曼珠沙華」より三句 句集 曼珠沙華 【第30回】 中津 篤明 「冬花火 亡び 行くもの 美しく」 儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。 みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。 86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 しろがねの 真冬 というか 列島列車 雪焼けの 円空仏や 父よ 母よ 弥陀の子と 思えど 哀し 雪の旅
小説 『ゲルニカの上にひまわりを描く』 【第3回】 相原 久遠 15件の不審死の共通点は“ある薬の服用”だった――心臓の強い痛みを訴え、急死した妹。ネットで調べると、妹と同じ薬の服用で15人も… 【前回記事を読む】「君さ、売れる気ないだろ? 暗いんだよ。題材が」小説を書く友人に漏らした本音。僕はこの言葉をすぐに後悔した――「お疲れ様。どうせろくに食べてないんだろ? 旨い飯でも食べに行くか?」 榎本君の気遣いに触れ、僕は秘密を打ち明ける覚悟を決める。「ありがとう。……そうしたいけど、まだやることがあるんだ」なんでもないことのようにそう言ったが、榎本君は表情を暗くした。榎本君がノートPCを静…
小説 『壺を抱いたネコニャ』 【第6回】 柊 あると 彼が期待に胸を膨らませているかのように、風が薄い胸にシャツを張り付けたり膨らませたりしてはしゃいでいた 【前回の記事を読む】「近づくと逃げるんだもの」彼の上目遣いの表情が悲しげで、罪悪感が込み上げた。悪気がないことを伝えると彼は…ある日、いつものようにピアノの下に潜って本を読んでいたトーヤが、ぽつりとつぶやいた。「こんな暗くてじめじめしたところじゃなくてさ、太陽が当たる明るい部屋の絨毯の上に寝ころんで、ピアノを聴きながら本を読んだり昼寝ができたら最高だな」腹這いになり頬杖をついた彼は、文庫本のペー…