商店街からサ高住に戻った私たちは、商店街での母の様子をホーム長に伝えた。
これにはホーム長も驚き大変喜んでくれた。ここなら母が自立した生活を送れると確信した私たちは契約を申し入れた。
先ほど面談した会議室に母と戻り、契約書の簡単な説明の後、母がその契約書に署名をした。
毎食食事が用意されることが母にとっての決め手だった。
今日は日曜で入居日は一週間後だ。
私たちは滞りなく入居が進むよう、母を家に送り帰した後、すぐに家具やコンパクトな冷蔵庫と洗濯機、日用品を買いに行き、それをサ高住まで車で運び、部屋に設置した。
長い一日が終わった。体はぐったりと疲れが溜まっていたが、商店街を歩く母の姿に感じた希望がその疲れを癒やしてくれた。
常に施錠された介護ホームへの先入観による母への情と、周囲から白い目で見られたくない世間体によって、母の状態を的確に捉えられないままサ高住を選択した私たちが今、深い闇への突端に立っていることも知らずに。
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