第4章
見知(みし)らぬ島に
おとうさんはずぶぬれになりながら必死になって、しっかりしばったハウスのビニールシートをはずした。そして今度はフレームをたたんでいた。
あまりにも風が強すぎて、フレームまで飛ばされそうだ。それに、海水(かいすい)を巻き上げた、塩分(えんぶん)たっぷりの雨が、ようしゃなく、パッションの葉っぱに降ってくる。
塩水(しおみず)から守るためにおおっていたブルーシートが、次からつぎから巻き上げられる。このままでは、みんな枯(か)れてしまう。
「おとうさん! だいじょうぶ?!」
おかあさんもずぶぬれだ。
「ああ、こっちを持ってロープを張りなおしてくれ!」
その時、突然、ゴォーッとうなり声のような音がして、竜巻(たつまき)みたいな風がおそいかかり、二人はつかんでいたシートごと、バァーッと風に巻き上げられてしまった。
「わあーーーっ!」
「きゃあーーー!」
二人はシートをつかんだまま、ムササビのようになって、くるくる回転(かいてん)しながら空高 (そらたか)く舞い上がってしまった。
「わあーーーーっ!」
「どうしましょうーーーーっ!」
「ロープを体(からだ)にしっかり巻くんだ!」
二人は上空(じょうくう)高く舞い上がった。グルグルグルグル、シートが回る。
二人とも目が回って気を失ってしまった。