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取調室での聴取に清水智哉は素直に応じた。聴取の過程で桜手芸能事務所とライブハウスの関係が明らかになっていく。
社長の清水智哉とスタッフの殆ど全てが、かつて桜手芸能事務所の関係者だった。清水智哉は桜手芸能事務所において、以前マネジメント部門でマネージャーとして働いていた。ライブハウスのスタッフの多くが売れないアイドルやタレントだった。俺は聴取を続けていく。清水智哉は淡々と話を続ける。
「……桜手芸能事務所は酷い事務所ですよ。私は当時マネージャーとしてアイドルのマネジメントをしていました。
その時担当していた女の子……なんですが『売れないようなので辞めたい』と言い出して、私も芸能人としての適性がないかな?と感じていたので事務所の社長に、『本人が辞めたがっているので辞めさせましょう。無理に続けさせなくてもいい。人生やり直しができるうちに』と提案したんです。
そしたら社長は『今までそいつに幾ら金を突っ込んだと思ってる? 回収できるまでは辞めさせるわけにはいかない!』そう言いまして……」
清水智哉は一瞬黙り、そして話を続ける。
「社長は『女が金を稼ぐ方法は幾らでもある。体で稼いでもらう。世の中の金持ち連中の中には芸能人とヤりたがってる奴も多い。そいつらにあてがえばいい。ツテはあるんだ』そう言いました。私は『ツテと言いますと?』と聞くと社長は左手の人差し指で、自分の頬を上から下になぞりました。
もうお分かりだと思いますが、桜手芸能事務所はヤクザと関係があったんです。それも深い関係が……」
清水智哉は少し震えていた。俺はその様子を見ていたが、まだ聴取出来ると考え話を続けさせた。