事例4 効率的な調達プロジェクト体制とコンサルタントの有効活用
全社的なプロジェクト体制を構築するには、経営マネジメントの主体的な意思表示と従業員全体への啓発の両サイドからのアプローチが必要です。(図表3-3参照)
まずは、トップダウン施策 ※3として経営マネジメントに対して提言し、真の理解者・推進者になって貰い、全従業員へ向けての強いメッセージを発信して貰うことが大切です。
そして、同時にボトムアップ施策 ※4として、全社プロジェクトにおける各ワーキングチームに現場からリーダークラスまたは業務変革に積極的なキーパーソンを任命し、現場の従業員を巻き込んでいく体制作りが有効です。
プロジェクト全体を円滑に運用するために重要となるのは、プロジェクト事務局(PMO)※5の設置とコンサルタントの有効活用です。
プロジェクト事務局(PMO)の構成は、各部門・各社のエース級を指名し、プロジェクトの期間は、プロジェクト専属・専任者 ※6として役割を担って貰う必要があります。
その上でプロジェクト稼働期間は、事務局として専任の部署を設置し、真剣勝負する覚悟が必要です。
この際に、社内でいかにエース級の人材を選任できるかは、プロジェクトを全社展開する上でのキーとなります。
そして、もう1つ重要なことは、外部のコンサルタント ※7をいかに有効活用するかという点です。
コンサルタントは、外部のノウハウが豊富であり、外部ベンチマーキング、市場価格調査、最適な調達組織・機能の提案等を最大限に有効活用して、経営マネジメントの理解を促すには有益な手段ですが、最終的には、自社で各調達戦略・施策を実施し、効果を創出するという主体的な取り組みと意識醸成が最も大切です。
コンサルタントは、あくまで一時的なアドバイザーであり、その点をわきまえて役割を明確化する必要があります。
特にコンサルタントと契約する際には、フェーズごとの成果に応じたサービスレベル維持契約(SLA)※8を締結し、成果物指標(KPI)※9を明記し、更に継続・更新する際には、新たなフェーズにおいて契約を再締結するのも良い方法です。
いずれにしても、コンサルタントとは馴れ合いの関係にならず、緊張感を持って成果に応じた役割を明確化することが肝要です。