【前回の記事を読む】関節炎を疑い、肩の痛みを検査した。すると医者は難しい顔をして「骨が融けている」という。予想外の原因に私は唖然とした

孤独になるな

今日は集会所で地域の寄り合いです。

「あーあ小森さん、何をやってる。そこじゃないだろう。そのごみはあっちへ持って行かなくては。何度言ったらわかるんだ。これじゃわしらの仕事がまた増えるだけだ」

地域のうるさ型の小言多造(こごとおおぞう)が怒りました。

「すみません。また間違えて。どうもご迷惑をおかけします」

「頼むよ。もっとしっかりやってもらわんと。わしらも困る。言っておくけれど地域では肩書きなんて関係ないからな。どんなえらいさんだったかも知れんが地域ではそんなことは関係ない。とにかく地域の事はしっかりやってもらわんとな」

「すみません。要領が悪くて」

反論の余地もなく小森勝ががっくり肩を落とし悄然とする。地域のしきたりや行事のことは全く経験もなく知識もないのです。また親しく相談相手になってくれる人間もいません。

家で、「あなた、町内会の旅行は行かないの?」妻の杉代(すぎよ)が尋ねました。

「行かない」ぶっきらぼうに勝が答えます。

「たまには付き合いで行ったらどうなの、付き合いが悪いって言われるわよ」

「行かない。話が合う人がいないし、行っても一人でいるだけだからつまらない。だってかぼちゃの肥料がどうだとかじゃがいもの植え付けはいつだとか私にはわからん。それに地域のしきたりも何だか訳がわからん。いつも嫌な思いがする。すまんがこれからも会合はお前が代わりに行ってくれ」

「まあ、嫌ならいいけれど何だか暗いわね。それはそうとして同窓会の無尽の案内も来ているけれどどうするの?」

「行かない」

「これで2回も欠席しているし、たまには行ったらどうなの。みんな心配するわよ」

「会合に出るのが何だか億劫なんだよ。みんなに気を遣っているより家にいたほうがいい。それに腰が痛いし」

「あまり動かないものだから足も弱っているんじゃないの? 今から認知症になってもらっても困る。それにごろごろしていないで、畑の手入れなどちったー家の事でもしてくれると私も助かるけれど」

「腰が痛いって言ってるだろう。畑仕事なんてできん。放っておいてくれ」