アルバイト

夏休みに 新幹線の車内掃除のバイトをした

乗客が降りた後 決められた短い時間で

衿カバー交換 イス・ポケット 灰皿・床のそうじ

私達の仕事が終わって

又、責任者が再度みて回る

ホーム下が 清掃員の待合所であり 道具置場

ゴキブリのように 出たり 入ったりして

新幹線の発着の都度 動き回る

大抵の学生バイトは 昼間のみ

ある時 夜もかけもちでやった

長時間は 若い体でもこたえて

待合所で 短い休憩をとっていたら

メガネの男の子が 近寄ってきた

「君、昼間もやってるよね。夜までやるって、何か相当の目的があるの?」

彼の目は 真正面から私の顔を見た

私は 彼の欲しがっている答は持っていず

ただ お金が少しでもほしいだけ

とは 言えなかった

目をそらして 黙っていたら

休憩時間は終わった

仕事にもどり 声をかけた彼に対し

返す答えを持っていない自分が 情けなかった