【前回の記事を読む】これが老人ホーム!? まるでレストランのようなダイニングルームで食事が楽しめる! その背景には…

第Ⅰ部

第2章 元気な入居者の暮らしぶり

1 ダイニングルームでの食事

食事の値段とお味の関係は?

さて、肝心の料理はというと、盛り付けがしゃれていて高級料理のように見えますが、値段は税込みで夕食は848円。大衆食堂の定食並みかそれより安いくらいではないでしょうか。そういう料理が美味しいかと言えば、美味しいと感じる人もいますが、総じてとくに美味しいわけではなさそうです。

かば焼きとかステーキとかの特別料理が高額にてしばしば食卓に並ぶことがあります。このときは文句なしに美味しいそうです。いつも美味しいと感じてもらうには、ある程度高額になるということだと思います。

夫が面白い話をしてくれました。入居早々、夫が運営委員に任命されて出席した運営委員会(8項参照)で、ある入居者が「食事が美味しくない」と言い出したら、威勢のいい女性が「あの値段で美味しい料理が食べられるわけないでしょ!」と豪語し、参加者がドッと笑い出したそうです。

入居金はけっこう高額なのに、食事代が安いのにはみんな違和感を持っていたのです。驚いたことに食事代はホーム開設以来25年間、一度も値上げされていないそうです。なら、仕方ないことかもしれませんね。

どのホームも見学会を行っていて、食事の試食もあります。あるホームの見学会に参加した人が「お昼のちらし寿司がすごく美味しかった」と言っていたそうです。しかし、それは見学会用のお決まりの特別食で、入居者にもその日だけは同じちらし寿司がふるまわれているという暴露記事を、何かの本で読んだことがあります。