【前回の記事を読む】「親にやらされて育った」男の子が欲しかったという思いから、親が子を男子のように育て、性別や自主性を抑制し続けた結果…

第2章 人間の福祉の全体性
(=The universe of well-being )

第2節 「WHO 憲章前文」:健康憲章

「健康憲章」と言われる「WHO憲章前文」を掲載します。

この憲章の当事国は、国際連合憲章に従い、次の諸原則がすべての人民の幸福と円満な関係と安全の基礎であることを宣言する。健康とは、完全な肉体的、精神的及び社会福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。

到達しうる最高基準の健康を享有することは、人種、宗教、政治的信念又は経済的若しくは社会的条件の差別なしに万人の有する基本的権利の一つである。

すべての人民の健康は、平和と安全を達成する基礎であり、個人と国家の完全な協力に依存する。

ある国が健康の増進と保護を達成することは、すべての国に対して価値を有する。

健康の増進と疾病特に伝染病の抑制が諸国間において不均等に発達することは、共通の危険である。

児童の健全な発育は、基本的重要性を有し、変化する全般的環境の中で調和して生活する能力は、このような発育に欠くことができないものである。

医学的及び心理学的知識並びにこれに関係のある知識の恩恵をすべての人民に及ぼすことは、健康の完全な達成のために欠くことができないものである。

公衆が精通した意見を持ち且つ積極的に協力することは、人民の健康を向上する上に最も重要である。

各国政府は、自国民の健康に関して責任を有し、この責任は、充分な保健的及び社会的措置を執ることによってのみ果すことができる。

これらの原則を受諾して、且つ、すべての人民の健康を増進し及び保護するため相互に及び他の諸国と協力する目的で、締約国は、この憲章に同意し、且つ、ここに国際連合憲章第 57 条の条項の範囲内の専門機関としての世界保健機関を設立する。

となっています。

日本が WHOの健康憲章で注意しなければならないことは、The World Health Organization を世界保健機関と訳されていることです。Healthを「保健」と訳している辞書はありません。国語辞典で「保健」はありますが、英語でHealthとは書いていません。したがって、世界健康機関に変更することが問われていると言えます。

保健所はヘルスセンターと訳しますと日本では誤解を生じます。保健所は健康予防や感染症予防を含めて衛生面も主要な業務で遂行していますので「保健所」の名を使うのが良いでしょう。