【前回の記事を読む】「産んで人生を狂わされた」と言う母は、「3回するまでは大丈夫」と赤ちゃんのオムツ交換を省略するようになり…

第1章 健康福祉の原点

第5節 ハビリテーション不足の人びとの生活実態

2002年に「生体リズム健康法」(注1)、2003年に「ケータイを持ったサル『人間らしさ』の崩壊」(注2)と「脳の栄養失調」(注3)等が出版され、警告を出していますが、「携帯中心」になって本や新聞を読まず、固定電話の無い家族は増加の一途です。

そのため、子どもの成長発達過程に必須のハビリテーションは、年々減少する出生数と比例して社会問題化し、「『共助』のちから」の著者堀田力氏は、「20年のボランティア活動で視えて来たのは、「ふれあい欠乏家族」が増えている事」(注4)と指摘しています。

2018年には「不寛容社会」(注5)や中根千枝氏が「タテ社会の人間関係」出版後52年目に出した続編の「タテ社会と現代日本」は、「変わらぬタテ社会の人間関係」で、非正規雇用、長時間労働、いじめ、孤独死、女性活躍社会の遅れ等々を「タテの社会から派生する弱点」として指摘しています。

また、親の価値観主体の意見により、「男の子が欲しかったから」と男子のように育て、10歳頃に悩み始めて、小児専門病院に受診し、子の男女の性別や自主性を抑制し続けたため、「僕は、親にやらされて育った」と親を恨み、周囲の関係者を恨みながら、成長していく場合があります。

子は親を選べない不条理と家庭が最小の協働社会としての「初めの学校」であり、当事者は、他人との関係性の希薄化した生活環境のなかでひきこもっている人とその親の「9060」問題のように、第2団塊世代500万人の年金受給者に続いて、無年金のひきこもりが60代になってきています。