「カラン」

間宮寫眞館のドアチャイムが鳴った。

「こんにちは」

亮介は、立ち上がって初めて見る客を迎えた。

「私、先日お世話になりました斎藤孝蔵の家族のものですが」

ああといった顔をして、亮介は奈津美をソファーに座るよう勧めた。そして、先日撮影した孝蔵の写真を取り出した。

「先日のお写真できていますよ。代金はもういただいています」

亮介は台紙に貼った写真と台紙を入れる封筒をソファーのテーブルに置いた。奈津美は写真を手に取り、じっと見つめる。

「きれいに撮れていますね」

「ありがとうございます。ご要望があれば、デジカメのデータもお渡しすることができますが」

奈津美は、写真をテーブルに置いた。

「データはこの店で保管していただけるんでしょう?」

「保管いたします。ご要望があればすぐ焼き増ししますよ」

「それであれば、データはお預けします。今日はご相談したいことがあって伺いました」

「わかりました。その前に、先ほどコーヒーを淹れたのですが、よかったらいかがですか?」

「あら、ありがとうございます。それじゃ、せっかくなのでいただきますね」

「ちょっとお待ちください」

亮介はカウンターの奥に行き、淹れ立てのコーヒーをカップに入れて持ってきた。

「砂糖とミルクはこちらをお使いください」

「まあ、良い香りだこと。間宮さんは飲まれないのですか?」

「それでは、私も失礼して」

亮介は自分のカップを取りに行き、ソファーに座った。

「それで、ご相談というのは何でしょうか」