この演繹法と呼ばれる方法は、わからないことを明らかにし、それが正しいと証明する方法であるが、真偽を確かめづらいという特徴がある。また、そもそもの前提に誤りがあると、全体が崩壊してしまうといった課題もある。先入観や偏見から出発してしまいがちな点に注意を必要とするが、最も順当な思考推論方法である。

②帰納法 induction(インダクション)

特別な事例の集積から、不明なことを明らかにするための法則を推論する方法。複数の観察結果から推論する方法。全ての事例を検証する方法は枚挙法。

例:昨日太陽が東から昇った(枚挙1)→今日も太陽は東から昇った(枚挙2)→太陽は常に東から昇るものだ(結論)

個々の断片を集めて、経験的に一般論を組み立てていくこの帰納法は、事実を証明する方法であり拡張性がある。関連する枚挙が多いほど信用の度合いは高まるが、それでも確率的に考える方法であることに変わりはない。つまりは特殊な例外をカバーできない点に課題がある。

③仮説形成法 abduction(アブダクション)

特別な事例から仮説を立てて結論を推察する方法。別名、第3の論理。仮説推論法とも。様々な異なる事柄から背景を推論する方法。

例:事実Aを観測した(観察)→もしBが正しければAは当然だ(仮説)→Bを証明するCを見つけた(結論)

この方法は、C(結論)を証明するための仮説を立てる点に最大の特徴がある。前後即因果の誤謬(ごびゅう)(本来は因果関係がないのに、先に起きたことと後に起きたことを結びつけ、因果関係と混同する誤り)が気がかりとなるが、「アブダクション」は結果から遡って原因を推論する方法で、最も創造的な思考推論方法なのである。

写真を拡大 仮説を立て検証し、結論を立証する方法「アブダクション」