はじめに

クリエイティブがわからない?

本書は、「創造」クリエイティブについて解説しつつ、その「方法」ノウハウをみなさんと共有することを狙いとしている。

クリエイティブの「方法」を習得することにより、みなさんの日々の小さな仕事の喜びから、経営や事業やプロジェクトなどの大きな仕事の成果、あらゆる暮らしに学びに働きは、必ずや高まることになるからだ。一方で、そもそも何だかわかりにくいクリエイティブ、どうも捉えようがないと思っていないだろうか?

世の中は、文系と理系、右脳に左脳など、おおよそ大別して捉えたがる傾向がある。子供の頃からの学習も、商売も仕事も会社の中もジャンルに分かれている。縦割りだ。「創造」クリエイティブはそんな縦割りを横断する。

横断どころか統合するのだ。あらゆる科目やジャンルの中にクリエイティブがある。けれどもクリエイティブは、捉えようのない特殊な能力だと思われてもいる。

クリエイティブは通常、芸術や美術の領域、アートやデザインに関するものとされていて、クリエイティブを理解しない人々は、それを才能やセンスの問題に押し込める。

クリエイティブはいつだって、そんな大雑把な捉え方で話が終わる。私が仕事を通じてお会いしてきたほとんどの方も、クリエイティブなど自分とは無縁なものだと断言される方ばかり。

本書は、そんな「創造」クリエイティブの仕組みを知ること、その「方法」を習うことで、クリエイティブの本質を正しく理解し、クリエイティブの「方法」を日々の暮らしや学びや働きに活かすことを目的としている。