【前回記事を読む】8歳の愛犬は若い頃のように、ぴょんぴょんと出窓に飛び乗れなくなった。その顔には白髪が目立つようになり…

第2章 「J」との暮らし

南軽井沢の土地

「J」をその土地に連れて行くと、特に嫌がる様子もなかったので、申し込みを入れることにした。

すると、不動産会社の担当者の方からこんなことを言われた。

実はお隣にお住いの売主さんが大型犬飼いで、庭にドッグランを造っているため、犬を飼っている方に購入して欲しいとのこと。

実は以前にも希望者はあったのだが、犬が好きではなく、破談になったらしい。

「なんて、ラッキーなの!」

我が家も犬が大好きでドッグランを造ろうと思っていることを伝えると、大変喜ばれ、とても良心的な価格で土地を譲って頂けることになった。

「『J』くん、小雪ちゃん、軽井沢にいよいよお家が出来るよ~」

私は大喜びで彼らに伝えた。

早速、自分でラフプランを描き、建築の計画を始めた。

別荘というより、通常は母と母が連れてきた2匹の犬たちが暮らし、週末だけ、私たちもそこへ遊びに行くという使い方にしようと考えていた。

母も犬好きで、野良犬が近所の空き家の床下で生んだ2匹のコ、ナツとナナを引き取っていた。

地元の工務店さんの紹介で、ある設計事務所の先生に、私が考えたプランを図面化して頂くことにした。私も建築士の資格を持っているのだが、確認申請などの業務が面倒だし、やはり寒冷地仕様に精通している地元の設計士さんに図面化して頂くのが良いと考えたのだ。

2014年のゴールデンウィーク前に依頼して、早く契約書を交わし設計業務を進めて欲しいとお願いしたにもかかわらず、その設計士の方からは全くなしのつぶてだった。

「いったいどうなっているのだろう」と不振に思った。

事がスムーズに行く時は、〝サクサク〟進むものだ。

「何かがおかしい」と感じた。