大腸がんは年齢が上がるとともに増えるがんでもあるため、これからもまだまだ罹患率、死亡数も増えていくことが予想されます。大腸がんへの対策は急務であるといっても過言ではありません。
次に大腸がんの進行度についてお話しします。大腸の粘膜は内側から粘膜層、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜の順に並んでいます。
大腸がんはこのうちの内側の粘膜層から発生したがん細胞が増えて無限に増殖するものです。がんの進行具合によってステージ(病期)が分かれており、粘膜層までのがんをステージ0、粘膜筋板あるいは粘膜下層までをステージⅠ、固有筋層まで進んでいくとステージⅡと呼びます。ステージⅢはリンパ節まで転移している状態をいいます。
他の臓器、例えば肝臓や肺や脳や骨などに転移を起こすとステージⅣです〈図9〉。
5年後にどれぐらいの方が生きているかという5年生存率の統計を見ると、大腸がん全体では76・8%であり、ステージ別ではステージⅠで見つかった場合は98・8%です。ステージⅡ、ステージⅢで見つかった場合の5年生存率は各々90・9%、85・8%と下がってきます。遠隔転移のあるステージⅣになると5年生存率が23・3%と大幅に落ちます〈図10〉。つまり、大腸がんは早期発見・早期治療で長期生存が可能であるといえるのです。
参考
1 吉村昭著『光る壁画』(新潮社、1984)
2 オリンパス「胃カメラの開発は日本で本格化した」(Olympus.co.jp→胃カメラの誕生 | 内視鏡製品 | オリンパス製品の歴史 | 技術・デザイン | オリンパス)

