物理的コスト
印刷物や資料の作成には、物理的コストが発生しています。
近年では、業務指示の配信にメールやクラウドサービスを活用する企業も増えていますが、それでも一部の重要な指示やマニュアルは、各店舗で印刷して使用されているケースが少なくありません。
たとえば、1週間に25件の業務指示が出され、1件あたり1ページの印刷が必要とすると、週あたり25枚の印刷が発生します。さらに、添付資料が週15枚あると仮定すれば、1週間で合計40枚を各店舗で印刷することになります。
印刷単価を1枚あたり5円とした場合、1枚あたりの印刷コストが5円とすると、以下のようなコストが発生します。
〈店舗内印刷物によるコスト〉1週間あたりの印刷数:40枚
1週間あたりの印刷コスト:5円×40枚=200円/店舗
1週間あたりの全店コスト:200円×50店舗=1万円年間合計:1万円×52週=52万円
このように、店舗内での印刷対応だけでも、年間52万円のコストが発生している計算になります。
さらに、トナーや用紙の補充、印刷作業の時間、機器の保守対応など、見えにくい周辺コストも日々発生しており、企業活動にとって確かな負担となっています。こうした印刷物や資料の作成にも、軽視できないコストがかかっています。
業務指示にかかる〝見えにくいコスト〟の総括
ここまでで試算した各種コストを振り返ってみましょう。
•指示の作成(本部) :約117万円
•指示の伝達・確認(店舗) :約704万800円
•問い合わせ対応(本部/店舗):約26万9700円
•手戻り作業(店舗) :約338万円
•店舗内の印刷対応(物理) :約52万円
→合計:約1238万500円/年
これらの中には、業務を遂行するうえで欠かせない「必要なコスト」と、指示の出し方次第で、削減可能な「ムダなコスト」の両方が含まれています。
つまり、業務指示を単なる日常業務と捉えるのではなく、「伝え方」を見直すこと自体が、組織全体の生産性向上やコスト最適化につながる――まさに重要な経営施策であると言えるのです。
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