【前回記事を読む】「重症患者を診ない病院は、病院ではなく老健になる」この言葉で介護保険型病床を中止し、全病棟を特殊疾患療養病棟にした
第六章 顧客満足のために
第一節 外来・病棟診療の変遷
外来診療
一九八〇~九〇年代は、受診者の年齢が現在より十五歳位若く、高血圧症、消化器疾患、気道感染症が多く、救急は脳出血や、外傷が多かった。夜間診療は子供さんの発熱、腹痛などが毎晩一、二名来院されていた。インフルエンザ流行時は多忙だった。
やがて消防署の救急受付、搬送体制と救急病院の充実と医師会に小児の夜間休日診療室が設置されて夜間は電話対応だけになった。患者さんのたらい回しの話は聞かない。時々ドクターヘリによる搬送もある。往診の需要も多く妻と一週間に五十名位訪問していたが、介護保険発足後は漸減(ぜんげん)していった。
生活環境の変化と高齢化の延伸により疾病構造は変化した。循環器疾患、糖尿病、慢性腎臓病、脂質異常症、骨関節疾患によるフレイル、転倒骨折、悪性腫瘍、白内障などが増加し、脳血管障害は梗塞が出血を逆転し認知症の増加が社会問題になりつつある。高齢化で複数疾患の治療が必要なため医療施設回りがおこなわれている。
二〇一七年四月に連携していた町立病院(一般病院)が閉院し町内で唯一の病院になった。現在の主な検査機器は、X線透視、CT、X線骨量測定、消化器内視鏡、超音波(心臓、腹部)などである。
診療科は非常勤を含め神経内科、消化器内科、糖尿病内科、循環器外科、整形外科、皮膚科、外科である。受診者数は漸減傾向で現在は一日六十~七十名で高齢者が多い。人口減と一カ月以上の長期処方の影響もある。
病院は入院医療を重点的におこなう施設であるのでさして問題と考えていない。職場健診は年間八百人弱が利用されている。二〇二一年から、乳房撮影、上部消化管透視によるがん健診とMR検査を中止した。