【前回の記事を読む】「もうマジで、すげー萎えたよ。」彼氏に左胸がないことを打ち明けた翌日に…溢れ出る涙。期待した私が悪かったんだ…

訳アリな私でも、愛してくれますか

「なんでっ……そんなやつに、くるみを悪く言われなきゃならないの……」

「理子……」

くるみの話を聞くうちに、理子は泣いていた。嗚咽で話せないほど泣くので、なんだか打ち明けたくるみのほうが申し訳なくなる。

「理子、ありがとう。今はね、もうそんなことほとんど気にしてないんだ。もうその元カレとは会うこともないだろうから」

「いや、ごめん。私も、友達だったのにそんなこと全然気づかなくて……」

「ううん、私もこの話誰にもしてないんだ。知ってるのはお姉ちゃんくらいなの。だから、理子を信用してなかったとかじゃなくて、その……ただ、誰にも言えないことだって思ってただけ」

「……ううん、大丈夫、私の方こそ気を使わせてごめんね」

理子の優しさが心にしみる。そしてくるみは、いよいよこれを理子に打ち明けてまで相談したかったことを口にした。

「それで……その元カレに言われたこと、引きずってるわけじゃないんだけど……笹川さんがね、もし私と次のステップに進みたいって思ってくれてるんだったら……その前に、このことを話しておかなきゃいけないのかなって思って」

「……それは、その元カレみたいに笹川さんがショックを受けるかも知れないからってこと?」

「うん。やっぱりさ、大輝が言うみたいに、ある意味私は女性として訳あり商品だと思うのね。期待してたものがそこになかったら、誰だって多かれ少なかれ失望するだろうし。事前に訳ありですよって伝えておかないと、大輝が言うように詐欺と同じ──」

「そんなことない」

理子にしては珍しく、強い口調だった。

「絶対そんなことない。くるみ自身を愛してくれる人が絶対いる。さっきのは、くるみの価値が胸にしかないって言ってるのと同じだよ。私はそうは思わない」

「……でも、理子だってAmazonで頼んだ商品に傷がついた状態で送られてきたら嫌でしょ? 大輝みたいに私のことをひどく言うのも嫌だけど、それで落胆させるのも嫌なんだ。大輝だって私の前では言わなかったわけだし。もし笹川さんが内心嫌だったとしても、あの人は優しいからきっとそれを隠す。そしたら、ずっと遠慮する関係が続くわけで……それが嫌なの。相手の優しさにつけ込みたくない」