2 健康を維持する食事
食事について、大切だと思うことを以下に述べる。
野菜を毎日食べよう
がん、脳卒中、心臓病などの大きな病気にならないために必要なことは、緑色の野菜を毎日食べることである。
ヒトは野菜をなぜ食べる必要があるのか。それは、抗酸化成分と葉酸および食物繊維を野菜から摂る必要があるからである。これらの成分は、肉や卵など他の食品で補うことができない。
ヒトを含めて動物は進化の過程で、エサとなる植物を食べているうちに、植物に含まれている成分を自分で作らず、植物に依存する道を選んだ。
それには、必須アミノ酸やビタミンなど数多くあるが、特にヒトの場合、いろいろな食品を食べるために、直接植物を食べなくても、草食動物の肉を食べれば、その中で植物からの成分を間接的に補給できることになる。
しかし、草食動物の肉などを食べても、やはり直接植物(野菜)を食べなければ得られない栄養成分がある。それが、抗酸化成分、活性型葉酸、そして植物繊維である。
抗酸化成分はなぜ必要か。それは、体内で発生する活性酸素の消去に必要不可欠なためである。活性酸素とは何か。活性酸素は酸素に1個の電子が結合した結果生成する、非常に反応性の高い物質である。
通常の酸素呼吸では、酸素に2個の電子が渡され、安定な水になる。活性酸素についての認識が広がる前には、酸素は呼吸で役に立つので良いものだ、という考えがあった。
そのため、早産の赤ん坊の呼吸を助ける目的で、赤ん坊を入れる容器中の酸素濃度を100%にまで上げて、養育することが行われた結果、未熟児網膜症が多発することになり、酸素の害に初めて気がついた、という経過がある。
これは、酸素濃度が高まったために、体内での活性酸素の生成が増加して、毛細血管に障害が出たためである。活性酸素についての認識が広まったのは、20世紀半ばのことである。活性酸素は、植物(野菜)に含まれる抗酸化成分から電子を1個受け取ると水になり、消去される。
生物界で最も激しく活性酸素が発生するのは、強光照射時の光合成装置である。植物が強光にさらされたとき、同時に分子状酸素を発生することも、活性酸素の発生量が多くなる理由である。そのため、植物は各種抗酸化成分の生合成系を発達させて、活性酸素を消去する機能を強化してきた。
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