【前回の記事を読む】80代前半の死因は「がん」「脳卒中」「心臓病」などの大きな病気。しかし、これらの病気は予防が可能! 注意するべきことは…

1 健康第一

1 健康への備え

そして、血管炎による4ヶ月間の入院である。血管炎になった経過として、40歳を過ぎた頃、花粉症になり、やがて花粉症の症状が寒暖の変化などで1年間通して出るようになり、次に、喘息になった。

花粉症になったきっかけは、この大津市に引っ越してきて、近くに高速道路があるために、絶えず微細な埃を吸い込んだことが引き金になったかもしれない。喘息の症状を鎮めるために、市販薬を常用したが、そのうち好酸球性副鼻腔炎になり、結局鼻づまりを解消するために手術を受けることになった。

このように見てみると、血管炎を発症するまでに、40年近く免疫系の異常が続いていたことになる。早い段階で専門の病院に行くべきであったかもしれない。

血管炎の入院生活の中で、人の生活にとって健康がいかに大切かということ、家族の大切さを思い知らされた。結局、病気にならないと、健康について本気に考えることがなかった、のである。

特に、健康を維持する上で、家族の果たす役割は非常に大きい。私が、喘息になり、喘息の予防薬として喉に直接噴霧する吸入剤を見つけてくれたのも、副鼻腔炎の手術をすることになったのも、また血管炎のため入院したことも、すべて妻のおかげである。

家族は、お互いの健康を見守る重要な砦であると思う。孫たちに、病気になる前に、健康について考え、特に、日常の食事に気を配るようにと願う。

血管炎の発症後、しばらくは通常の生活が送れた。ところが、3年後の2023年12月にコロナに感染した。コロナの症状がなくなった後でも発熱が続くので、診てもらったところ、脾臓に膿瘍ができているという。

コロナに感染したことにより免疫力が低下した結果だという医者の説明である。膿瘍とは、細菌が塊となって体内で増殖していること、をいう。細菌であれば抗生物質で簡単に対応できると考えたのであるが、塊となっているので、抗生物質は表面にしか効かず、根治するのに3ヶ月を要した。

血管炎の治療のため、B細胞をゼロにして抗体を作らせないようにしているので、コロナのワクチンが効かず、免疫力が低下していたという。それにコロナ感染が重なると、内臓に細菌が増殖するほどに免疫機能が働かなくなるのである。

今後は、免疫機能の低下による肺炎や敗血症などの感染症、関連して腎機能の低下などが、死に至るルートになるのでは、と心配している。

また、血管炎の治療のため、抗炎症剤のステロイド剤も使用したが、その副作用の一つとして、白内障が急激に進行して、その手術も行った(2024年10月)。ただ、血管炎の治療でB細胞をゼロにしたことで、これまで苦しんできた、花粉症、喘息、副鼻腔炎、などが、すっかり消えてしまった。いずれもB細胞の仕業だったのだ。