【前回の記事を読む】筋肉は地位だ。筋肉は主張だ。筋肉は、奪われない…どんな場面においても、核武装並みの外交抑止力を発揮…!!
第6章
6-2.初めはコンプレックスでいい
「筋トレが趣味」と一昔前に言ったら、怪訝な目で見られた。しかし昨今は、少しずつ風潮が変わってきている。フィットネス人口も増えて、筋トレ=根暗やマニアックといった印象も薄れつつある。
しかし、やはり筋トレに過度に嵌る人は……私も含めてなのだが……何かしらのコンプレックスを抱えていることが多い。それを解消するために、筋トレに取り組んでいるとも言える。
「やせすぎでいじめられた」
「太っていて体型をいじられた」
「身長が低くて、スポーツの選択肢が狭かった」
これらが動機である人は多い。身長や体格だけでなく、容姿、知能、学歴、家庭事情など、何らかの不満、苦労があって筋トレを始めたという人はとても多い。
中には生まれながらにして、全てに恵まれつつ、筋トレに励む人もいる。これは事実だ。しかし、人類の99%は、あなたも、私も、何かしらのコンプレックスを抱えている。
2人いれば、そこには必ず比較が発生する。出場者多数の世界的トーナメントを勝ち抜いた極々少数以外は、絶対に何らかのコンプレックスや劣等感を抱えているのだ。
筋トレしても、それが即コンプレックスの解消にはつながらないかもしれない。しかし、筋トレをして別の何かを得ることができる。
筋トレが、コンプレックス解消に直接的に繋がることは少ない。真に取り組むべきは、勉強かもしれない。仕事かもしれない、友人や家族関係かもしれない。
皆さんはコンプレックスと聞くと、悪い印象をお持ちだろう。しかし、実はその負の感情と向き合って欲しい。
筋トレをして、良い身体になってモテたい。
格闘技を極めて、いじめてきた奴をぶちのめしたい。
仕事で出世して、バカにしてきた奴らを結果や地位、金で黙らせたい。
このように、初めの一歩を踏み出す原動力の源は「負」の感情から生まれることが多い。しかし、「負」の感情、コンプレックスやよこしまな気持ち、これらを原動力にすることは、何も恥じることはない。むしろ誇っていい。
筋トレに打ち込めば分かるはずだ。最初に抱いた「負」の感情、コンプレックス、よこしまな気持ち、これらは結果が出れば出るほど、どうでもよくなっていく。不平不満は、筋トレを続けるほど薄れていく。
筋トレで得られるのは成功体験だ。それによる自信は、必ず態度に表れる。また結果を出していれば、周囲の人の態度は必ず変わっていく。
つまり、「負」の感情からの献身でも、結果として周りの人間を変えることはできる。見返すことはできる。
大事なので繰り返す。
筋トレだけではない、勉強だって仕事だって、他の何であれ、「負」の感情やコンプレックス、よこしまな気持ちから生まれる原動力を恥じないで欲しい。
初動は「負」の感情から生まれる。それでいいのだ。