【前回の記事を読む】スティーブ・ジョブズに学ぶ、「決断力の温存」…同じ服を複数そろえ毎日同じ服を着て、同じ食事をとり、同じ時間に起きる人は…
第7章
7-3.真の努力
あなたは、今まで努力してきた。毎朝同じ時間に起きられるようになった。運動と自炊が習慣になった。ここまで到達しているのなら、身体だけでなく、心の成長を感じられるはずだ。前向きな気持ちは既に生まれているだろう。この生活をさらに続ければ、身体はまだ成長する余地はあるはずだ。
けれど、ここで、少し努力の方向性を転換する必要がある。ジムに通い続けて、少しはコミュニケーション能力は改善しただろう。しかし、筋トレでは、仕事で求められる能力、人間関係、コミュニケーション能力などは伸ばせない。残酷ながら、これは向き合わなければならない現実だ。
・生活習慣を整える
・運動をする
・食事を改善する
これはずっと続けて欲しい。あなたの身につけた習慣は、これから自分の身体、家族、財産を守る際の頼もしい盾となる。大多数の人は、この防御を疎かにしている。好き勝手食べて飲んで、怠惰な生活を送り、生活習慣病となる。そして、生活の幅が極端に狭まってから初めて、それまでの怠惰な選択を後悔する。
筋トレをしていようが、老化はするし、病気にもなる。しかし、病気になった際に後悔する幅を抑えることはできる。不自由な身体での生活が訪れる時期を遅くすることができるのだ。後悔の幅を抑え、訪れる時期を遅らせる術を、あなたは既に身につけている。
それこそ、「規則正しい生活習慣」「運動の実践で得た知識」「料理と食事の実践経験」だ。あなたは既に充分過ぎる力を身につけている。有能だ。だがしかし、さらに成長を求めるには、三歩目以降を踏み出すには、筋トレ以外のものに目を向ける必要がある。
それは仕事かもしれない。結婚など家族関係の充実かもしれない。筋トレ以外の趣味や地域での活動かもしれない。様々でいい。ここで立ち止まらず、進んでいこう。
たとえば、在宅ワークを始めたら、一時的に今ある筋肉は失われるかもしれない。3時間おきの食事、毎日2時間の筋トレはできなくなるだろう。