「それでも地球は動いている」

ルネサンスは、14世紀に当時の先進国であったイタリアから始まり、やがて西欧各国に広まった文化運動で、カトリック教会などの神秘主義や教条主義から離脱して、古代ギリシャ・ローマの自然主義的な哲学や文化を見直そうという動きです。

自分の五感による観察を積み重ね、仮説を立てて実験で確かめる …といった科学の芽生えが着実に育っていくようになりました。

天文学の分野ではコペルニクス(1473‒1543)が死の直前の1543年に「天球回転論」を公表し、ガリレオ・ガリレイ(1564‒1642)は、自作の望遠鏡での観測を基に、1632年に「天文対話」、1638年に「新科学対話」を発表して、地動説を唱えました。

法王庁の異端審問で火刑を以って脅かされた老齢のガリレイが、その主張を撤回はしたものの「それでも地球は動いている」とつぶやいたというのは有名な伝説ですね(異説あり)。

 

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