【前回記事を読む】なぜ理髪店の回転灯は赤・白・青? その答えは庶民を救った「床屋医者」の歴史にあったカトリック教会の支配下で教条主義が横行していた西欧の「中世の暗黒」から脱出するきっかけとなった事件が、いくつか指摘されています。そのひとつは、14世紀中葉にヨーロッパで大流行したペストでした。発病すると皮膚に黒色の出血斑が現れ、わずか数日で死亡することから「黒死病」と恐れられ、当時の人口の30 ~…
[連載]外科医が歩いてきた道
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評論『外科医が歩いてきた道』【第6回】笠原 浩
ペスト、宗教改革、そして科学の誕生。カトリック教会が求心力を失い、近代への扉が開いたヨーロッパの歩み
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評論『外科医が歩いてきた道』【第5回】笠原 浩
なぜ理髪店の回転灯は赤・白・青? その答えは庶民を救った「床屋医者」の歴史にあった
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評論『外科医が歩いてきた道』【第4回】笠原 浩
中世ヨーロッパの医療はなぜ進歩しなかったのか? 教条主義に支配された1000年と、疫病・瀉血・呪術に頼った暗黒時代の真実
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評論『外科医が歩いてきた道』【第3回】笠原 浩
やがて医師たちは奴隷から市民へ――中には皇帝の侍医になった名医も
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評論『外科医が歩いてきた道』【第2回】笠原 浩
権威付けられた高貴な「偉いお医者さま」は、血や膿(=ケガレ)に触れる外科的な手術は行わない。「汚れ仕事」は身分の低い職人が…
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評論『外科医が歩いてきた道』【新連載】笠原 浩
なぜ体の外側の診療が「内科」で内部の手術が「外科」? 実は百数十年前までは、外科医の仕事は体の表面、外側だけに限られていた!