コップの形はどのように描きますか
簡単で単純な形をしたものでも、それを見る角度によってまったく違うものに見えることがあります。
たとえばコップです。あなたはコップの絵を描いてと言われたらどんなふうに描きますか。斜め上から見た形を描きますか。それとも真横からみた形を描きますか。
コップを真上から見ると円に見えますが、円を描いてこれがコップの絵だといっても多くの人はコップを描いたものだとは気がつきません。
「ただの円ですよ」といいます。コップを真横からみると台形に見えますが、台形を描いてこれがコップの絵だといっても多くの人は気がつきません。「ただの台形ですよ」といいます。
コップという単純なものでも、見る人によってまったく違ったものに見えます。現実社会の出来事はもっと複雑ですから、想像もしないような見方をする人がいてもおかしくありません。
現実の出来事に対する見方は人それぞれ違うのです。
だれかと対立したとき、相手にはまったく別の現実が見えているのだと知っておくことは重要です。
それを知っていれば無用なトラブルを事前に避けることもできます。相手は「真横から見たコップ」のことを話しており、自分は「上から見たコップ」のことを話しています。見方は違うが同じコップについて議論しているのだとわかれば解決策も見つかりやすいでしょう。
また日本では当たり前に見えることが、他の国や地域の人びとにけっして当たり前に見えないことも、コップの絵は教えてくれます。
たとえばトイレです。日本のトイレはとにかくきれいです。とくに公衆用トイレ。あんなにきれいなトイレは世界中探しても日本以外にはありません。
エスカレーターの乗り方も日本独特です。みなさん片側にきちんと並んで乗って、東京は左側、大阪は右側です。
二つの乗り方がある国はほかにないでしょう。ほんとうに不思議です。家庭に供給されている電気のサイクルが関東と関西で違うぐらい不思議ですね。
因みに家庭用の電気は交流で、日本は静岡県の富士川と新潟県の糸魚川あたりを境にして、東側は50ヘルツ、西側は60ヘルツの電気が送られています。
これは日本に初めて発電設備が導入された明治時代の初期、関東ではドイツから輸入した50ヘルツの発電機を使い、関西ではアメリカから輸入された60ヘルツの 発電機を使うことになったのが原因といわれています。
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