小リスのぴょんちゃん
小さい皆さん、こんにちは。
今日は、小リスのぴょんちゃんのお話をします。
ある森に小リスが生まれました。小リスのぴょんちゃんです。ぴょんちゃんは男の子で、生まれたときからとても元気でした。初めはお母さんのそばにつきっきりでしたが、しばらくすると動き回ってもう大変。そして降りてはいけないと言われている地面に行きたくてたまりません。でもそれはお母さんがどうしても許してくれませんでした。
しばらくしてやっとぴょんちゃんは地面に降りることが出来ました。地面は柔らかい感触でなんて嬉しいのでしょう。ピョン、ピョン、ピョンと、ぴょんちゃんは飛び跳ねます。
地面は木の枝と違って、飛び跳ねたぐらいではゆらゆら揺れません。地面はなんて頼もしいのだろうとぴょんちゃんは心から思ったものです。
ぴょんちゃんがそれからまた少し大きくなると、いよいよ森の小リス学級に入学です。
ぴょんちゃんが行ってみると、いました、いました。こんなにも森の中に仲間がいるのかと思うぐらい小リスが集まっていました。
「おはよう」と声をかけて、ぴょんちゃんは何匹かの小リスとすぐお友達になりました。
学校では生きていくために必要なことを学びます。大きく分けると、食べ物をどうやって取るかということと、敵からどうやって逃れられるかということの二つです。
この二つをしっかり頭に入れておかなければ、森では一日たりとも生きていけません。何週間も勉強して、ぴょんちゃんたちは少しずつ賢くなっていきました。
一通りそれらのことが頭に入ったところで、いよいよ森の実習です。初めの一週間は食料集めでした。どんな食べ物が森のどこにあるのか皆で一緒に行って確かめました。そのとき薬になる草も、毒になるキノコも確かめました。皆、木の実を沢山食べてお腹がパンパンになりました。
次の一週間は敵からどうしたら逃れられるかです。でもこれは危険なことなので、皆は森の高い木の梢に並んで見学することにしました。一週間そこに並んで見学していたら、いろいろなことが目に入ってきました。皆は涙を流しながら、最後まで見学しました。
森の実習が終わるといよいよ卒業旅行です。皆は楽しくて心をワクワクさせていますが先生や親は大変です。行き帰りの道に安全な隠れ家を用意したり、そこに食べ物を置いたりしなければなりません。
それから危険を知らせてくれる小鳥さんにも連絡しなければなりませんし、いざというときのために熊おじさんにも話をつけておかねばなりません。
では出発です。お天気の良い朝、皆は森の動物たちに気づかれないようにそっと出ました。
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